「3アウト2インって聞いたことはあるけど、実際どう動けばいいの?」
「うちのチームに合うオフェンスフォーメーションがわからない…」
そんな悩みを持つ選手やコーチの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、バスケットボールにおける3アウト2イン(スリーアウトツーイン)について、基本的な考え方から具体的な動き方まで詳しく解説します。長年多くのチームで採用されてきた王道のセットオフェンスを、ぜひマスターしてください。
3アウト2インとは?基本を理解しよう
3アウト2インとは、ハーフコートオフェンスにおける選手の基本配置(アライメント)のひとつです。「アウトサイド(外)に3人、インサイド(中)に2人」の選手を配置して攻撃を組み立てる手法を指します。
セットオフェンスとは、ハーフコートで攻めるときに「誰が・どこに立つか」という立ち位置の約束のことです。迷子にならないための地図のようなもので、チーム全員が共通認識を持つことで、スムーズな攻撃展開が可能になります。
各ポジションの配置
3アウト2インでは、以下のようにポジションを配置するのが一般的です。
アウトサイド(外側)の3人
- ポイントガード(1番):トップの位置
- シューティングガード(2番):ウィングの位置
- スモールフォワード(3番):逆サイドのウィングの位置
インサイド(内側)の2人
- パワーフォワード(4番):ハイポストまたはローポスト
- センター(5番):ローポストまたはハイポスト
この配置により、3ポイントライン外側のアウトサイドエリアに広いスペースを確保しながら、ゴール付近のインサイドにも人数を揃えることができます。
3アウト2インのメリット
3アウト2インには、以下のようなメリットがあります。
初心者でも取り組みやすい
3アウト2インは、セットオフェンスの中でも最も基本的な形です。5人全員に攻撃のチャンスが生まれやすく、動きもシンプルなため、これからオフェンスを学ぶチームが最初に取り組むべきフォーメーションといえます。
長年多くのチームで採用されてきた実績があり、参考にできる情報や動画も豊富です。
リバウンドに強い
インサイドに2人の選手を配置するため、オフェンスリバウンドを狙いやすいのが大きな特徴です。シュートが外れた場合でも、セカンドチャンスを作りやすくなります。
特に身長の高い選手やフィジカルの強い選手がインサイドにいる場合、この強みが最大限に発揮されます。
インサイドとアウトサイドのバランスが良い
インサイドにボールが入るとディフェンスが収縮し(インサイドを守ろうとする)、アウトサイドにシュートチャンスが生まれます。逆に、ボールが外に出るとディフェンスが広がり、再びインサイドにチャンスが生まれます。
この「内と外の連動」こそが3アウト2インの真骨頂です。内外のボールムーブメントによって、ディフェンスを揺さぶり続けることができます。
目立ったデメリットがない
3アウト2インは非常にバランスの取れたフォーメーションのため、致命的な弱点がありません。強いて挙げるなら、基本的なセットオフェンスであるがゆえに対策を立てられやすいという点がありますが、後述するバリエーションを組み合わせることで十分にカバーできます。
3アウト2インの基本的な動き方
3アウト2インから攻撃を展開する際の、代表的なプレーを紹介します。
ハイ&ロー(ハイローポスト)
最もシンプルで効果的な攻め方が「ハイ&ロー」です。
ハイポスト(フリースローライン付近)とローポスト(ゴール下付近)の2箇所を使って得点を狙います。
- パワーフォワード(4番)がハイポストまで上がり、ポイントガードからパスを受ける
- センター(5番)がローポストでしっかりと面を張り、パスを受ける準備をする
- ハイポストの選手がローポストにパスを通し、ゴール下でのシュートチャンスを作る
非常にシンプルな動きですが、パワーフォワードのパスセンスが良ければ、高確率のシュートチャンスを何度も生み出すことができます。
ハイ&ローが成功するかどうかは、ローポストの選手が「面を張る」技術にかかっています。ディフェンスを背中で押さえ込み、パスを受けられる体勢を作る練習を重点的に行いましょう。
ダブルスタック
インサイドに2人のプレーヤーが配置される3アウト2インならではの動きが「ダブルスタック」です。
通常のスタックオフェンスは片サイドのみで行われますが、ダブルスタックでは両サイドで展開します。ローポストでセンターがスクリーンを作り、ウイングの選手がその壁を利用してボールを受けるフォーメーションです。
両サイドで仕掛けられるため、ディフェンスの対応が後手に回りやすく、シュートチャンスが増えます。
スクリーンを活用した2対1の作り方
インサイドの2人がスクリーンを掛け合うことで、数的優位(2対1)の状況を作り出すことができます。
- センターとパワーフォワードがインサイドでスクリーンを掛け合う
- スクリーンを使った選手がフリーになり、パスを受ける
- 同時にアウトサイドの3人もカッティングやスクリーンを活用してシュートチャンスを狙う
アウトサイドでボールを受けた場合の優先順位は「①ジャンプショット → ②ドライブ → ③インサイドへのパス」です。常にリングに向かってアタックする意識を持ちましょう。
4アウト1インとの違い
3アウト2インと並んでよく使われるセットオフェンスが「4アウト1イン」です。それぞれの特徴を理解し、チームに合った形を選びましょう。
| 項目 | 3アウト2イン | 4アウト1イン |
|---|---|---|
| インサイドの人数 | 2人 | 1人 |
| リバウンドの強さ | 強い | やや弱い |
| ドライブスペース | 普通 | 広い |
| 向いているチーム | 大きい選手が多いチーム | 機動力のあるチーム |
| 難易度 | 初心者向け | やや上級者向け |
4アウト1インは、アウトサイドに4人を配置することでペイントエリアにスペースが生まれ、ドライブやポストプレーがしやすくなります。しかし、インサイドが1人しかいないため、リバウンドの人数が減るというデメリットがあります。
一方、3アウト2インはインサイドに2人いるため、オフェンスリバウンドに強く、高確率のゴール下シュートを狙いやすい特徴があります。
どちらのフォーメーションが優れているということはありません。チームの選手構成や強みに合わせて選択することが大切です。
3アウト2インが向いているチーム
3アウト2インは以下のようなチームに特に向いています。
身長の高い選手が複数いるチーム
インサイドに2人の大きな選手を配置できるチームは、3アウト2インの強みを最大限に活かせます。ポストプレーやリバウンドで優位に立てるため、ゴール下で確実に得点を重ねることができます。
セットオフェンスをこれから学ぶチーム
基本的な動きがシンプルで習得しやすいため、初めてチーム戦術を導入するチームにおすすめです。この形をベースに、徐々にバリエーションを増やしていくことができます。
アウトサイドシュートの精度が高いチーム
意外かもしれませんが、外角シュートが得意なチームにも向いています。インサイドに人数を割くことで3ポイントライン外のスペースが広がり、アウトサイドシューターがフリーでシュートを打ちやすくなるためです。
3アウト2インを成功させるコツ
最後に、3アウト2インを効果的に機能させるためのコツを紹介します。
スペーシングを意識する
アウトサイドの3人は、互いに4〜5m(ワンパスアウェイ)の間隔を保つことが重要です。近すぎるとディフェンスに守られやすくなり、遠すぎるとパスが通りにくくなります。
インサイドプレーヤーのポジショニング
インサイドの2人は、ローポストとハイポストに分かれてポジションを取ります。このときミドルポスト付近に位置することで、ハイポストへの上がり下がりがスムーズになります。
パスをした後の動き
パスを出したら終わりではありません。パスをした後にカッティングしたり、スクリーンを掛けに行ったりすることで、オフェンスに連続性が生まれます。「パス&ムーブ」の意識を常に持ちましょう。
まとめ
3アウト2インは、バスケットボールにおける基本中の基本となるセットオフェンスです。
- 基本形:アウトサイドに3人、インサイドに2人を配置する
- メリット:初心者でも取り組みやすく、リバウンドに強い
- 代表的な動き:ハイ&ロー、ダブルスタック、スクリーンプレー
- 向いているチーム:大きい選手が多い、または基本から学びたいチーム
オフェンスで迷っているなら、まずは3アウト2インから始めてみることをおすすめします。シンプルながらも奥が深く、チームの成長に合わせて様々なバリエーションを加えていくことができます。
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